お知らせ
2023.01.15
若い世代や働き盛りの人に多い 胃腸症状‥
気温や湿度の変化、自粛生活の疲れなどで胃腸にも負担がかかり
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、交代性便通異常などの患者さんが増えてまいりました。
大腸の疾患としては
1)過敏性腸症候群
下痢型、便秘型、混合型(下痢と便秘を繰り返す)がありストレスホルモンの刺激により腸の運動に異常を来たし症状が出現します。女性は便秘型、男性は下痢型が多く、内視鏡検査では粘膜に異常を認めないことが特徴です。
食事療法、運動療法、内服治療、ストレスの緩和などで気長に治療をおこなうことが必要です。
2)大腸憩室炎
慢性の便秘やストレスなどで腸内の圧力(腸管内圧)が上がり腸の壁の弱い部分が袋状に膨らんで憩室をつくりそこに菌が入り込んで炎症を起こすと痛みや下血を引き起こします。
CT検査や内視鏡検査で憩室を確認できれば診断が確定します。
憩室が数ヵ所破れて腹膜炎を起こすと手術になることもあります。
3)虚血性大腸炎
従来、高齢者に多く見られましたが最近では若い女性にも増えてきました。
左側の腹痛や血便、下痢などが急に起こり冷汗、嘔気、嘔吐などを引き起こすこともあります。
原因として慢性の便秘、運動不足、不規則な食生活、ストレスなどが考えられます。
内視鏡検査で粘膜の発赤と浮腫、縦走~星状の潰瘍を左側の大腸(下行結腸、S状結腸)に認めます。
治療は腸管の安静(一時的な絶食と輸液)、ストレスの軽減と便秘治療により症状は改善します。
4)潰瘍性大腸炎
通常30歳未満(14~24歳)で発症します。腹部のけいれん痛、便意切迫、血性下痢の症状を示して大部分は直腸から炎症が始まります。原因は未だ詳しく分かっていませんが遺伝と腸の過剰な免疫反応、ストレスなどが関与していると考えられています。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すため完全に治るまでは根気よく治療を続けていく必要がありますし症状がなくても再燃を防ぐための予防的治療が大切です。発病後10年経過し大腸全体に炎症が広がると1%前後の人にがんが発生します。
※症状が続く方や健康診断で精密検査を受けるように指示された方は早めに内視鏡検査を受けましょう。
1.胃内視鏡検査 :検査時間 5~10分、鼻、口、麻酔下で眠った状態など(費用5千円~1万円程)
2.大腸内視鏡検査:検査時間10~20分、麻酔下で眠った状態で (費用1万円~1万7千円程)
※ 早期発見、早期治療が大切です。(検査予約:092-292-8703)